CASの概要

化学情報の世界的権威

米国化学学会の一部門であるCASは、化学関連研究データのオンライン・アクセスの提供において世界をリードする存在です。CASは世界最大かつもっとも総合的な化学情報データベースを複数構築しており、世界の一流大学における学術研究はもちろん、新製品の開発や特許関連調査に携わっている科学者が、洗練された検索・分析ソフトウェアを通じてこれらのデータベースを利用できるようにしています。CASデータベースには次のようなものがあります。

  •     3,300万件を超える化学関連文献と特許のアブストラクト
  •     5,500万件を超える有機・無機物質
  •     6,200万件を超える反応


CASは1907年、世界の化学関連文献を収集し,その抄録と索引を作成するという目的に設立されました。この目的はまず『Chemical Abstracts™』(CA)という著名な冊子体抄録誌という形で達成されました。1960年代には、CAの出版を自動化するため、コンピューターをベースとする出版テクノロジーの開発に取りかかりました。こんにち、CASの編集プロセスは、高度な訓練を受けた科学者による文献分析と、先進的な情報技術のメリットを組み合わせて用いています。

CASは化学・ライフサイエンスをはじめとする数多くの分野に関連する特許、1万を超える化学専門誌の論文、学会会議録といったさまざまな文献の索引と抄録を作成しています。2009年にCASの科学者たちが提供したのは次のようなものでした。

  •     100万を超える雑誌論文・特許,その他の研究資料の抄録と索引
  •     1,000万件を超える有機・無機化学物質のCAS登録番号と物質の情報


CASが提供するデータは、世界の産官学の実質的にすべての科学研究者がアクセスできます。CASデータベースはライセンスされたベンダーを通じて提供され、SciFinderSTNといった革新的な研究ツールによってアクセスされています。


物質情報はCASが特に強い分野です。CAS REGISTRYSMは化学物質情報の金字塔であり、現在存在する中で最大のデータベースです。CASの科学者たちが科学文献で新しい化学物質に出会うと、その構造図、化学物質名、分子式その他の同定情報がREGISTRYに登録され、重複がないCAS登録番号を割り当てられます。世界中の機関が、参考資料・データベース・規制関連文書のなかでCAS登録番号を使っています。


CASは米国化学会の不可欠な部門として、100年以上にわたって世界の科学界にサービスを提供してきた歴史を誇っています。「化学的発見を加速し人々の暮らしを向上させる化学関連情報へのアクセスを提供する」という、たったひとつのミッションを一世紀以上に渡り追求してきたのです。


科学者・情報担当者・教育者・学生が何世代にもわたり、印刷物の『Chemical Abstracts』から効率的な電子的研究ツールまでを含むCASのサービスを信頼してきました。


一世紀を通じて
変わらなかったのは、科学者たちがお互いの研究からメリットを受けられるよう支援するというCASの真摯な取り組みです。CASはいつも、研究者が他の研究者の発表した内容を踏まえて、自分自身の発見を成し遂げられるよう支援しています。CASはこのように「変化を引き起こす化学の力を通じて人々の暮らしを向上させる」という米国化学会のビジョンの達成に貢献しているのです。

Updated 2010-12-06 午前04時31分58秒